アーユルヴェーダ

サンスクリット語の「アーユス(生命)」と「ヴェーダ(知恵)」が合わさってできた語が「アーユルヴェーダ」。インドで生まれた世界最古の医療哲学です。

医療と言っても、現在一般的な西洋医学とは違い、心身共に健康で幸せな生活を送るためのライフスタイルを教えるもの。なので、インドで受けるアーユルヴェーダ治療は、朝のヨガから始まり、軽い運動や呼吸法、瞑想も組み込まれ、トリートメントと言われるマッサージは、その中の一部に過ぎません。特に食事は、私達の身体をダイレクトに作るものなので、とても大切。それぞれの体質に合った菜食の食事療法が指示されます。

「アーユルヴェーダ」では、病気や体調不良は、すべて身体に溜まった未消化物が原因とされています。消化の悪いものを食べたり、適量を越す食事量を摂ったり、あるいは日々感じるストレスなどが溜まると、身体は正常に機能しなくなっていきます。未消化の感情も、身体を悪くする大きな原因になるーということが、私には驚きでした。我慢して押し込めた感情は、内臓に溜まっていき機能低下を起こさせるのです。
2005年の秋に、突然の体調不良に見舞われた私は、すでに食事をマクロビオティックに変えて2年経っていました。もちろん、食事をマクロビに変えたお陰で便秘は治り、肌の調子も格段に良くなって、いいことはいっぱいありましたが、解決しなければいけないことはまだあったわけです。

ここに紹介するアーユルヴェーダ体験は、まったく私個人の体験です。すべての方には当てはまらないかもしれませんが、「病気まではいかないけど、いつも疲れている」とか、「毎日を晴れ晴れとした気分で過ごせない。自分の健康に自信が持てない」などと思っているとしたら、一度真剣に自分の身体と向き合ってみてはいかがでしょう?
インドという国は不思議な所で、そこにしばらく居るだけで、大きな気付きを得られたりします。その気付きが身体を変え、心を変えて人生を変えていきます。世界にはいろいろな治療法がありますが、入院するほどではないけど、ずっと体調に不安を感じている人には、私はインドで受けるアーユルヴェーダをお勧めします。

もちろん、私が昔と比べて格段に健康になったのは、アーユルヴェーダだけのお陰ではありません。2004年から定期的に行う断食、マクロビオティックの食事、スピリチュアル・ワークショップへの参加、ヒーリング等々、心と身体の健康のため、日々いろいろなことに取り組んでいます。それらすべてが作用して、少しづつ心も身体も健康になっているのです。
毎日何かをやり続けることが明日の自分を創りますが、そのスタートに(あるいは、途中でちょっと気分転換して、さらに大きく躍進するために)アーユルヴェーダを選ぶことは、とても価値ある体験になると思います。